サーバーレス vs 常時稼働サーバー
Leapcell では、さまざまなアプリケーションのニーズに応えるために、サーバーレス(従量課金制) と 常時稼働(時間課金制) の 2 つの主要なデプロイモードを提供しています。
それぞれの特徴とトレードオフを理解することで、プロジェクトに最も適したオプションを選ぶことができます。
サーバーレス(従量課金制)

サーバーレスモードはイベント駆動型のコンピューティングモデルであり、コードが実行されている時間に対してのみ料金が発生 します。
課金はリクエストを受信した時点で開始され、リクエスト処理が完了した時点で終了します。トラフィックがない待機時間には料金は発生しません。

自動スケーリング
プラットフォームはトラフィック量に応じてインスタンス数を自動で増減させます。 トラフィックの急増にも対応できるよう、数千のインスタンス までスケール可能です。

コールドスタート
サービスが一定期間(例:30 分間)トラフィックを受け取らない場合、インスタンスは休止状態になることがあります。新しいリクエストが到着すると「コールドスタート」が発生し、新しいインスタンスを起動するために最大 250ms の遅延が生じる可能性があります。安定したトラフィックがあるサービスではほとんど発生しません。

サーバーレスの利点と制約
主な利点
利点 | 説明 |
---|---|
コスト効率が高い | アイドル状態のリソースには課金されないため、トラフィックが変動的または予測困難なアプリケーションに最適です。 |
自動スケーリング | トラフィックに応じてインスタンス数を自動調整。数千インスタンスまで拡張可能で、急なトラフィック増にも対応できます。 |
考慮すべき制約
制約 | 説明 |
---|---|
HTTP の短時間リクエストのみ対応 | サーバーレスは短時間の HTTP リクエストに最適化されています。WebSocket、ロングポーリング、バックグラウンドジョブなど長時間接続には不向きです。 |
一時的なファイルシステム | 書き込み可能なのは /tmp ディレクトリのみ。他のパスは読み取り専用です。 |
リクエストタイムアウト | 1 つのリクエストに対する最大実行時間は 15 分です。 |
CPU のサスペンド | アイドル期間中は CPU が停止されるため、リクエストがない時にバックグラウンドタスクを実行することはできません。 |
常時稼働モード(時間課金制)

常時稼働モードは、ローカルマシンや従来のクラウドサーバーのように、専用のインスタンスを常に起動し続ける仕組みです。
リクエストの有無に関わらず、常にトラフィックを受け付ける準備ができており、料金は時間単位(時間ごとや月ごと)で課金されます。
主な利点
特徴 | 説明 |
---|---|
単位時間あたり安価 | 安定したワークロードでは、従量課金よりも時間課金の方がコスト効率が良い場合があります。詳細は Leapcell 料金表 を参照してください。 |
コールドスタートなし | インスタンスが常に起動しているため、すべ てのリクエストで最小のレイテンシを保証します。 |
ファイルシステム | /tmp 以外のディレクトリにも書き込み可能で、ローカル I/O、キャッシュ、状態管理が行えます。 |
長時間処理に最適 | バックグラウンドジョブやデータ処理、WebSocket のような持続的接続など、長時間停止せずに動作させる必要があるプロセスに最適です。 |
ユースケースに応じた選択
サーバーレスを選ぶべきケース
サーバーレスを使うべき場面 | 説明 |
---|---|
ステートレスな HTTP/Web サービス | アプリケーションの状態はオブジェクトストレージやデータベースに保存し、サービス自体に保持しない場合。 |
初期段階でトラフィックが不確定な場合 | 開発初期などでトラフィックが少ない、または不確定な場合、サーバーレスは最もコスト効率の良い選択肢です。 |